マチトのブログ

マチトのブログ

社会に様々なことを発信する大学生のブログ

【幼児教育】人生を豊かにする力、『非認知能力』を解説します

 どうも、マチトです。

 

 近年、幼児教育や情操教育の重要性が広く認知され始め、親御さんの間で関心が高まり、幼児教室などが増加しています。

 

 幼児教育や幼児教室などと言うと、未就学児に算数や英語を教えるようなことをイメージする方も多いと思います。しかし、この記事で解説するのはそういった類の教育では無く、生きる力を養うための教育です。

 

 そこでキーワードとなるのが、『非認知能力』です。この記事で徹底解説しますので、ぜひインプットしていただきたいです。

 

 

f:id:Machito:20200530133348j:plain

 

非認知能力とはどんな能力?

 非認知能力とは、認知能力と対比の関係にある能力です。認知能力とは、計算・読み書き・記憶力など、いわゆる学校のテストで測られるような学力を指しています。一方、非認知能力はテストなどで数値化しづらい能力です。

 

 具体的には、コミュニケーション能力、人と協力できる協調性、柔軟な発想力と創造性、感情をコントロールする力、あきらめずに続ける忍耐力…など。豊かに生きるために必要な力の多くが非認知能力に分類されます。

 

 昔は、学力などの認知能力を伸ばすことが大事だと思われてきました。しかし研究が進むと、非認知能力が形成されることで認知能力も向上されやすくなることや、豊かな人生を送るためには非認知能力が必要だと分かるようになりました。

 

 また、これからはAIの時代になります。非認知能力はAIには無い能力と言い換えることもでき、AIに負けないためには豊かな心を身に付けることが重要です。つまり、今後ますます非認知能力の重要性は高まっていくのです。

 

 AI時代については、こちらの記事で詳しく解説しています。

machito.hatenablog.com

 

 

f:id:Machito:20200530133400j:plain

なぜ幼児教育が大切なの?

 この記事のタイトルや冒頭にもある通り、非認知能力は幼児教育と密接な関わりを持っています。

 

 単刀直入に言えば、非認知能力は幼児期が一番身に付きやすく、幼児期に身に付けた能力は長続きしやすいのです。さらに言えば、非認知能力は学力を伸ばす土台となるので、少なくとも小学校低学年までには伸ばすべきなのです。

 

 ここで、幼児教育の重要性を広めた有名な研究を紹介します。

 

 「ペリー就学前計画」という研究で、1960年頃のアメリカで行われた調査です。気になる方はインターネットで検索していただきたいのですが、ここでも簡単に説明します。

 

 これは、あらゆる質の高い教育を行った3~4歳児と、通常の3~4歳児を約40年間にわたって追跡調査を行った研究です。その結果は、幼児教育を受けたグループの方が持ち家率や平均所得が高く、犯罪率などが低くなったというものでした。

 

 また、ノーベル賞を受賞したジェームズ・ヘックマン氏の『幼児教育の経済学』という本も、幼児教育や非認知能力を語る上で欠かせません。ぜひ一度読んでみてください。

www.amazon.co.jp

 f:id:Machito:20200530133413j:plain

非認知能力が高いとどんな人間になれるの?

 社会性のある人、忍耐力のある人とは言っても、いまいちピンと来ない方もいらっしゃると思いますので、ここで具体的に説明します。

 

 現在、「ニート」や「引きこもり」と呼ばれるような失業者が日本全国に100万人近く居るとされています。こうした人たちに対して、「怠惰なだけでしょ」などと思ってる方も多いようです。

 

 しかし原因を探ると、『新しい環境に適応するのが苦手である』とか『少し失敗して注意されると立ち直れない』などという理由が明らかになっています。

 

 これをさらに追及すると、幼少期の豊かな体験が足りず、非認知能力が向上していない、と言えるのです。幼少期に「何かに挑戦して成功する」だとか「周りの人と相談や協力をする」といった経験を積んでいないことが原因の一つだったのです。

 

 「ニート」や「引きこもり」は例の一つにすぎませんが、身近な社会問題にも繋がるほど非認知能力は重要な概念なのです。

 

どうすれば非認知能力が養われる?

 非認知能力の重要性は分かっていただけたかと思いますが、具体的にはどのような教育をすれば良いのでしょうか。

 

 これを最も分かりやすく示したものが、文部科学省にある幼稚園の学習指導要領だと個人的には思います。

幼稚園教育要領:文部科学省

 

 上記リンクの内容を全て読んでいただけると一番伝わると思うのですが、幼稚園は知識を詰め込む教育の場ではありません。生涯にわたる人格形成の基礎を培う場、生きる力を養う場所なんです。

 

 細かい項目を見ると、「〜とのかかわりを深める」や「〜に気付く」「〜に関心をもつ」「〜を表現する」などの文言が多いことが分かると思います。

 

 つまり、親御さんもこのようなポイントを意識してお子さんと接することで、非認知能力の形成を促せるのです。

 

 まとめるとこのようになります。

①様々な人や物と関わりを持たせてあげる

②発見したこと関心を持ったことを深掘りしてあげる

③考えさせて、表現させてあげる

 

 これを意識して声をかけてあげたり、体験の機会を与えてあげるだけで、良い効果を生みます。せっかく子供が見つけた植物を「ただの葉っぱじゃん」などと言ったり、子供が「なぜ?」と思ったことの答えを簡単に教えたりすることの無いようにしましょう。

 

 もちろん、幼児教室などに通わせるのも良い手段だと思います。どんな取り組みをされているのかリサーチし、理想の場所を探すのをオススメします。

 

 他にも、たくさん遊ぶ、 自然と触れ合うなどと重要な要素はたくさんあります。日常のちょっとした体験が非認知能力と繋がっているのですね。

f:id:Machito:20200530133335j:plain

終わりに

  非認知能力について全く知らなかったという方も、この記事を読んである程度理解いただけたのではないでしょうか。

 

 「人生を豊かにする力」とタイトルにありますが、そもそも「豊かな人生」とは何かという点も考えどころだと思います。

 

 皆様もこういった疑問に対して思考を巡らせてみて下さい。

 

 それでは、また。